「MEOのための構造化データ完全攻略」具体的な記載例あり

 

構造化データとは?

 

 構造化データとは、ウェブページの情報を検索エンジンが理解しやすくするために定義された標準化された形式で記述されたデータのことです。このデータを利用することでお店の名前、住所、電話番号といった情報をきちんと検索エンジンが理解して整理しやすくなるため、検索エンジンがそのページの内容を正確に解釈し、関連性の高い検索結果としてユーザーに表示できるようになります。特に、リッチリザルト(強化された検索結果)を表示させる際には、この構造化データが役立ちます。構造化データはGoogleが推奨するマークアップ形式であるSchema.orgを使用して記述する必要があります。

MEO(マップエンジン最適化)における構造化データの重要性

  1. ローカルビジネスの目立たせ方
    MEOでは、ビジネス名、住所、電話番号(NAP情報)を正確に伝えることが重要です。構造化データを使ってNAP情報を整理することで、Googleマップやローカル検索結果での視認性が向上します。

  2. ローカルパックでの優位性
    構造化データにより、ビジネスの営業時間やレビュー、写真、サービス内容を強調することで、ローカルパックで競合よりも目立つことができます。

  3. レビューと評価の強調
    ローカルビジネスにとって、レビューは信頼性を高める重要な要素です。構造化データを使ってレビュー情報を検索エンジンに伝えると、Googleマップや検索結果に星評価やレビュー数が表示されるようになります。

  4. イベント情報の活用
    地域のイベント情報を構造化データで提供することで、イベントの検索結果に直接表示され、地域での認知度向上につながります。

ローカルビジネスでの具体的な活用方法

店舗ビジネスにおいて構造化データを活用することは、MEO対策としても非常に有効です。営業時間やメニュー情報、予約可能時間帯など、NAP情報(店舗名、住所、電話番号)を統一してGoogleと他の検索エンジンに伝えることにより、正確に検索エンジンに情報を伝えることができるため、Googleマップの検索順位の向上にも寄与します。近年では検索の結果を単純にサイトを並べるだけでなく特定のワードでFAQを表示させたり、Googleマップを表示させたり検索ユーザーの意図に沿った結果が最上位に表示されるようになっています。業種にもよりますが検索エンジンからの流入も期待できます。構造化データが定める規則に従って不正確な内容や誤記を避けることが重要です。無関係な情報や過剰な記述を行うと、Googleなどの検索エンジンによってペナルティを受ける可能性があります。MEO対策にも影響を及ぼすため、正しい情報を入力することを徹底しましょう。

構造化データに関する一般的なガイドライン(https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/sd-policies?hl=ja

NAP情報の整合性チェックの重要性

構造化データを実装する際に特に注意が必要なのが、NAP情報(店舗名、住所、電話番号)の整合性です。NAP情報には、ウェブサイト上だけでなく、Googleビジネスプロフィールや他のweb上の情報においても統一性を維持する必要があります。情報が一致しない場合、検索エンジンが混乱し、リッチリザルト表示や検索順位に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、住所表記が一部略されている場合や、電話番号の形式が一致していない場合、それが検索エンジン側に「異なる店舗」と認識される原因となることがあります。そのため、NAP情報の整合性チェックを定期的に実施し、必要に応じて修正を行うことが重要です。これはMEO対策としての効果も高く、ローカルSEOの成功にも直結します。

基本的なマークアップ手法

構造化データを活用するためには、まず正しいマークアップ手法を理解することが重要です。現在主流となっているマークアップ形式には「JSON-LD」「RDFa」「Microdata」の3つがありますが、Googleが最も推奨しているのは「JSON-LD」です。この形式では、ページのHTML内に直接埋め込むコードとして簡単に記述できます。たとえば、店舗情報を記述する場合には、店舗名や住所、電話番号(NAP情報)を含むスキーマを作成して検索エンジンに伝えることができます。正確にマークアップすることで、MEO対策にも大きな効果が期待できます。

構造化データを設定する際の注意点

記述の際にエラーを防ぐ必要があるため、まず公式ドキュメントを参照し、使用する構造化データ形式(例: JSON-LD, Microdata, RDFa)に適した記述方法を学びましょう。また、必須フィールドを漏れなく含めることがポイントです。たとえば、ローカルビジネスのデータでは、名前や住所(NAP情報)は欠かせない要素となります。

ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ
https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/local-business?hl=ja

実際の構造化データの設定手順

実際にMEO対策で用いる構造化データの設定方法と設定できる項目を紹介します。
以下の項目を用いて自店にあった設定を実施してください。

主なプロパティ

name(店舗名)
address(住所:郵便番号、都市、地域、国を含む)
telephone(電話番号)
geo(緯度・経度)
取得方法
1,Googleマップから取得したい場所を検索する(自店舗名 地域)などで検索をかけ自店舗のリスティングを表示させる。
2,表示された状態のURL部分前が緯度で後の数字が経度。(画像上であれば)
緯度 34.6818747
経度 135.5153408
となります。

Googleマップで大阪城を検索


openingHours(営業時間)
priceRange(価格帯)
"¥":低価格
"¥¥":中価格
"¥¥¥":高価格
image(店舗画像)
url(公式ウェブサイトのURL)
sameAs(SNSなどの外部アカウント)
上記の項目から構造化データを作成します。以下に具体的な記載例を用意しておりますので、内容を参考にしていただきコピーして自店舗に合う形で編集していただいても問題ありません。

構造化データの参考例

json

コードをコピーする

{

  “@context”: “https://schema.org”,

  “@type”: “LocalBusiness”,

  “name”: “エステサロンABC”,

  “address”: {

    “@type”: “PostalAddress”,

    “streetAddress”: “東京都渋谷区123-456”,

    “addressLocality”: “渋谷区”,

    “addressRegion”: “東京都”,

    “postalCode”: “150-0001”,

    “addressCountry”: “JP”

  },

  “telephone”: “+81-3-1234-5678”,

  “geo”: {

    “@type”: “GeoCoordinates”,

    “latitude”: 35.6895,

    “longitude”: 139.6917

  },

  “openingHours”: “Mo-Fr 09:00-18:00”,

  “priceRange”: “¥¥”,

  “image”: “https://example.com/images/shop-front.jpg”,

  “url”: “https://example.com”

“sameAs”: [ “https://facebook.com/your-salon”, “https://instagram.com/your-salon” ]

}

構造化データのサイトへの設定方法

設定できた構造化データをサイト側に実装していきます。サイトの<head>タグ内に実装します。サイト内に実装する方法が利用されているwebサイト制作方法によって異なりますので、個別には検索していただく必要があります。以下に一部を抜粋して例を挙げておりますので、ご自身の環境に合わせた方法で設定してください。

Wordpres


であればテーマエディタから直接編集していただいても問題ないですが、普段触り慣れていない方がむやみにエディタを使用するとサイトが崩れてしまう恐れもあるので、不安な方はプラグインを使用していただいても問題ありません。

プラグイン例https://ja.wordpress.org/plugins/wp-headers-and-footers/

 

無料サイト制作ツール


Wixやペライチなどご自身が使用されている「ツール名 ヘッダー追加方法」などで検索していただけると設定方法が出てくるかと思いますので、ご利用されているツールに合わせた方法でペーストして公開してください。

設定後の確認方法

Googleが提供するRich Results Testや構造化データテストツールを使用して、マークアップの正確性を確認することができます。リッチリザルトテスト(https://search.google.com/test/rich-results)
設定されていれば画像のような表示になります。


本ツールでは、設定した構造化データに問題がないか、適切に解釈されているかを簡単に確認できます。また、エラー箇所や警告について具体的な指摘が表示されるため、改善すべきポイントが明確になります。リッチリザルトテストでは、構造化データがリッチリザルトとして正しく表示される準備が整っているかを確認できます。テストを定期的に実施し、構造化マークアップにミスがないかをチェックする習慣をつけることでミスや更新情報を定期的に確認しましょう。

まとめ

上記の流れで構造化データマークアップは完了します。構造化データを活用して成功するためには、いくつかのポイントがありますが一番重要なポイントとして情報の正確性と統一性です。NAP情報を整えることで検索エンジンに反映されやすくなる点やユーザーとしても利用しやすくなる点、また検索結果のリッチリザルトを狙う点からも有効な施策ですので、MEO対策上級者はぜひ取り組んで見てください。

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