UXライティングとは
UXライティングとはユーザーエクスペリエンスライティングの略で、デジタルサービスの利用者が迷わずスムーズに操作できるようなテキストを書く技術のことです。例を挙げると、パソコンやアプリのエラーメッセージやネットショップ内の購入ボタンなどなど様々なところで利用されています。銀行ATMの『振込』『引き出し』ボタンや、SNSの『いいね』ボタンなど、気をつけて見回してみると、私たちのまわりはUXライティングであふれています。
今回はこのUXライティングについて解説していきたいと思います。
UXライティングの重要性
現在の私たちの生活は様々なデジタルサービスによって支えられています。デジタルサービス無しには生活が成り立たないと言っても過言ではありません。しかし、それらのサービスに対して、私たちがいちいち操作説明書や解説書などを読むことはまず無いと思います。これはUXライティングによって設定方法や操作方法が直感的に理解できるように設計されているからです。
ネットショップなどで、どのボタンを押せば何が起こるのかがわかりにくいと、利用する意欲が下がって離脱者を増やしてしまいます。これを防ぐのが、直感的でわかりやすく機能を表現するUXライティングというわけです。現代はスマホの普及やキャッシュレス決済の増加により、UXライティングの重要性は年々上がっていると言えます。実際、GoogleやAmazonなどの大手企業にはUXライターという専門の担当者を採用しています。
UXライティングの書き方
最も重要なのはわかりやすさ
UXライティングは誰が見ても意味がわかる必要があります。カッコイイ言い回しや心に残る表現などは必要ありません。むしろ見たことをすぐに忘れてしまうくらいスムーズに機能を利用できることが望ましいのです。
また、サービスの利用中に文章を読むという動作はめんどくささを感じる人がほとんどです。そのため、uxライティングは『読む』というより『見る』くらいで完結するくらい短く作るのが良いとされています。
ターゲットを定める
不特定多数の人が使うサービスの場合は、万人が理解できる表現にしなければならないのは上記に書いた通りです。しかし、利用者が一定のジャンルに限られる場合は、ターゲットに合わせて表現を変えることで更に効果を上げることができます。
例えば、ご高齢の利用者が多い場合はできるだけ横文字を避けたり、子供の教育サービス等なら漢字の利用しないようにするなどがこれにあたります。逆に、利用者がそのサービスの分野に明るい人ばかりであるなら、専門的な表現の方が伝わりやすい場合もあります。
必ずしも短い方がいいわけではない
UXライティングにおいて端的で短い表現は非常に重要です。しかし、短さだけが優れているわけではありません。例えば、宅配業者の配送状況の検索サイトなどでは、単に『検索』とだけ書くより『配送番号で検索』と書かれていた方が入力する内容に迷いが生まれない可能性が高いです。つまり、直感的に見られるくらいの短さは必要ですが、利用者の理解度が低下するほど内容を削ってはいけないということです。ここの匙加減がUXライティングの難しいところです。
言葉遣いなどにも注意
短く完結にが基本のUXライティングですが、利用者が気持ちよくサービスを使えるようにう工夫すると、更に質の良いサービスになります。例えば、アプリなどで単に『タップ』と書かれたボタンより『タップしてね』と書かれたボタンの方が、押しやすいと感じませんか?また、ショップサイトなどでは『購入』というボタンより『ご購入』というボタンの方が、印象が良いと感じませんか?UXライティングはこのような、利用者の心象に訴える表現も重要になります。
デザインについて
表現だけではなく、デザインも重要です。『重大なエラー表現ならば赤文字で大きく表示する』『次に進むボタンを分かりやすい場所に配置する』など、デザインによって利用者の理解度を上げる必要があるからです。
また、ゲームなどの世界観が重要なサービスで使われるuxライティングは、その雰囲気を壊さないデザインが必要になることもあります。
とにかく利用者目線で
見やすさを最もしてはいけないことは、独りよがりになることです。
今は生活の中にデジタルサービスがたくさんあるので、それらを使う際に少しUXを意識して使ってみることが、技術向上の第一歩になります。また、一度完成させたサービスでも、定期的に自分で使ってみて表現に改善点がないか常に考えることで、コンテンツの価値が向上します。
まとめ
UXライティングはこれからますます重要になってくる技術です。意識して作られたサイトとそうでないサイトではコンバージョン率や離脱率に大きな差が出てきます。
UX技術を身につけて、質の良いサイト制作をできるようなりましょう。
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